Support

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ProUPが得意とするSAP。
ここではSAPに初めて触れる人向けに、SAPにまつわる専門用語などの基礎知識や

SAPを学べる中谷塾などをご紹介しています。

中谷塾について

SAPの現場で培った実践知を、代表自らが直接伝える学びの場。

「中谷塾」では、代表・中谷が数多くのSAP導入プロジェクトや運用保守の現場で、長年自身が経験した実践的な知識を直接レクチャーします。

単なるSAPの説明だけでなく、複雑に絡み合う制度の話も交え、業務や制度に合わせてITがどのように活かされているのか説明します。また運用面でどのようなトラブルや問い合わせが多いか、その際どのような対応をするかを講義します。
企業の課題解決にどう向き合い、どのように提案・実装していくかを深く学べる、
「ProUPならでは」の特別な研修です。

中谷塾で学ぶ人の写真

中谷塾で学べること

基幹業務と会計の基本構造の理解

SAPの仕組みと会計領域の役割を、企業の基幹業務全体の視点から学びます。初心者でも理解できる体系的な講義です。

業務プロセスと制度のつながりの把握

日々の業務とその背景にある法制度・会計規則を理解し、SAPとの関係性を実感します。

SAPを活用した業務の流れの体得

支払処理や月次決算などの業務シナリオを通じて、SAP操作と業務の流れを紐付けて学習します。

実務から学ぶ現場ノウハウと判断力

実際の問い合わせ対応や障害事例を題材に、トラブルシューティングの思考法や現場で求められる対応力を養います。

課題解決を体験するケーススタディ

実際のビジネス課題を題材に、課題の分析・解決案の提案・システム実装の流れをシミュレーション形式で学びます。

本質を捉えて提案につなげる思考力

単なるシステム構築にとどまらず、業務や経営課題を解決する視点で物事を捉える力を養います。

SAP基礎知識

SAP用語集

インクルードプログラム

他のABAPプログラムに組み込んで使用される、単独では実行できないプログラムのことです。ソースコードのモジュール化を目的とし、同じコードを複数のプログラムで再利用したり、複雑なプログラムを分割して管理しやすくするために利用されます。

会計期間

財務データを集計・報告するために設定される特定の期間です。通常は12ヶ月ですが、年度とは独立して定義可能です。すべての取引はこの期間に紐付けられ、月次や年次決算の基礎となり、財務状況を正確に把握するために不可欠な概念です。

会社コード

会社コードとは、SAPシステムにおいて会計処理を行う最小の組織単位です。簡単に言うと、「1つの会社として財務諸表(貸借対照表・損益計算書)を作成できる単位」です。会社コードごとに通貨、会計年度、税制、伝票番号範囲などの設定を行い、日々の仕訳入力、売掛金・買掛金管理、決算処理などすべての会計業務がこの単位で実行されます。

カスタマイズ

SAPシステムを導入企業のビジネスプロセスや要件に合わせて調整・設定することを指します。

勘定グループ

勘定グループは、類似する性質を持つ勘定コードを分類・管理するための定義です。例えば、「資産勘定」「負債勘定」「収益勘定」といったグループに分けられます。これにより、勘定コードの採番ルールや、勘定マスタ登録時の入力項目・必須項目を制御し、効率的かつ一貫性のあるマスタ管理を実現します。

勘定コード

勘定コードとは、 総勘定元帳(BS:貸借対照表勘定およびPL:損益計算書勘定)に使用される全ての勘定科目をコード化したものです。

管理領域

管理会計(CO)モジュールにおける組織単位です。異なる会社コードを横断して原価や収益を集計・分析するための枠組みを提供します。共通の管理会計方針が適用される範囲を示し、原価センタや利益センタなどがこの管理領域に紐付きます。

クライアント

SAPシステム内で論理的に区切られた環境のことです。複数のクライアントを作成することで、1つのSAPシステム内で、開発、テスト、本番といった異なる目的や組織のために、データを分離して管理できます。

クレジットメモ

取引において返品や値引きが生じた場合、販売側から購入側に対して、販売額の減額を通達する伝票が発行されます。この伝票を Credit Memo(クレジット・メモ)と言います。

消込

互いに関連する債権と債務(例: 売掛金と顧客からの入金、買掛金と仕入先への出金)を相殺し、未消込状態から消込済状態へ変更する会計処理です。これにより、個別の未決済項目が解消され、関連する勘定の残高が正確に管理されます。

原価センタ

費用が発生する組織単位や責任範囲(例: 部門、工場、プロジェクト)を表すマスタデータです。費用発生源を明確にし、管理会計における分析の基礎となります。

原価センタグループ

複数の原価センタを論理的にまとめたものです。レポート作成、予算管理、配賦処理などの目的で利用され、階層構造を構築して費用の集計や分析を効率化します。

サブルーチン

プログラム内で共通的に使用される処理をまとめたもので、必要な時に呼び出して実行できる機能のことです。

支払基準日

取引先の請求書に対する支払期日を計算するための基準となる日付のことです。具体的には、支払条件に基づいて、支払期日を決定するための起点となる日付を指します。

スリーランドスケープ

SAPシステムを運用する上で一般的に採用される、開発・検証・本番の3段階のシステム構成のことです。これにより、開発中の変更が直接本番環境に影響するのを防ぎ、品質と安定性を保ちながら運用できます。

セッション

SAPシステム内で複数のタスクを同時に処理するための独立した環境のことです。それぞれのセッションは互いに干渉せず、異なるトランザクションやデータを並行して操作できます。

総勘定元帳

企業の全ての会計取引が勘定科目ごとに時系列で記録される主要な帳簿です。B/S勘定とP/L勘定の各明細が集約されており、ここからB/SやP/Lなどの財務諸表が作成されます。会計の中心となる台帳です。

転記

転記とは、SAPで入力した伝票データをシステムに正式に確定・記録し、会計残高や在庫数などをリアルタイムで更新する最終処理です。これにより、業務上の結果がシステムに恒久的に反映されます。

転記日付

転記日付とはその名の通り「転記」を行う日付です。すなわち、取引を行った日付が入力されます。

デバッグ

プログラムが想定通り動かない場合やエラーが発生した場合などに、原因を特定するための手段として用います。

伝票タイプ

伝票タイプとは、SAPで財務伝票を登録する際に使用される分類コードで、どのような取引なのかをシステムに識別させるための重要な設定です。伝票タイプを使うことで、伝票番号の範囲、仕訳のルール、使用可能な勘定タイプ(顧客、仕入先、G/Lなど)を制限・管理することができます。

伝票通貨額

伝票通貨額とは、会計伝票に記録された取引の金額を、その取引が発生した時の通貨で表した額のことです。

伝票日付

伝票が作成された日付、または会計処理を行う上で基準となる日付を指します。

伝票ヘッダ

伝票全体に共通する情報をまとめたもので、伝票を特定し、概要を表示するために使用されます。具体的には、会社コード、転記日付、伝票タイプ、通貨コード、伝票ヘッダテキスト、参照伝票番号などが含まれます。

統制勘定

SAPで得意先や仕入先などの補助元帳と総勘定元帳を連携させる特殊なG/L勘定です。個別の取引先明細が登録されると、その合計が自動的に統制勘定へ転記され、データの一貫性を保ちます。

登録日付

SAPシステムにデータが登録された日付を指し、システムによって自動的に記録されます。

トランザクションコード

SAPで特定の業務機能(例:会計伝票入力、在庫照会)を実行するためにキーボードで直接入力する英数字の短いコードです。メニューを辿る手間を省き、迅速に目的の画面にアクセスできます。

ドリルダウンレポート

表示されたレポートの数値や項目をクリック(または選択)して、より詳細なレベルの情報に掘り下げて確認できるレポート機能のことです。これにより、単なる集計データだけでなく、原因や内訳を視覚的・直感的に分析できるため、経営分析や業務判断にとても役立ちます。

汎用モジュール

SAP ERP内の様々なプログラムに対応できるよう設計されたモジュールのことを指します。 汎用性と再利用性が高く、開発者は汎用モジュールを活用することで、コードの重複を避け、開発時間を短縮し、全体的な開発コストを削減できます

バッチ

定型的な業務を自動で定期的に実行する仕組みです。売上集計や請求書発行などを夜間や指定時間に自動化することで、作業効率の向上とミスの削減が可能になります。設定は「SM36」、実行状況の確認は「SM37」で行います。業務自動化に欠かせない重要な機能です。

バッチインプット

バッチインプットは、SAPに大量のデータを効率的に登録・更新する手法です。ユーザーの手入力に代わり、事前準備されたデータを一括処理し、時間と手間を削減します。
主な使い方としては、手入力の操作を記録し、その情報をもとにプログラムでバッチインプットセッションを作成・実行するケースがあります。また、特定の標準プログラムから内部的にバッチインプットセッションを作成、実行するといった使い方もあります。

バリアント

SAPシステムにおいて、選択画面を持つプログラムの入力値を保存する機能のことです。同じ選択条件でプログラムを頻繁に実行する場合、毎回入力する手間を省き、効率化を図ることができます。

パラメータ

SAPでプログラムやレポートの実行時に、その動作や出力内容を制御するためにユーザーが設定する値です。日付範囲、会社コード、伝票番号などを指定し、目的に応じた処理や情報抽出を可能にします。

ビジネスパートナー(BP)

SAP S/4HANAで導入された、顧客、仕入先、従業員など、企業と関係するすべてのエンティティを一元的に管理するマスタデータです。これにより、重複排除やデータの一貫性が向上し、企業活動に関わる情報を効率的に扱えます。

未転記伝票

会計伝票の入力が完了しているものの、まだ総勘定元帳に転記されていない状態の伝票のことです。

利益センタ

組織内で利益が発生した場所を記録するための最小単位の組織のことです。利益センタは、収益と費用を管理し、部門や商品ラインなど、特定の事業領域の収益性を評価するために使用されます。

利益センタグループ

複数の利益センタをまとめて管理するための階層的な組織単位のことです。利益センタをグループ化することで、より大きな範囲での利益管理や分析を可能にします。

レポートペインタ

SAPシステムにおけるレポート作成機能の一つで、特に財務会計や管理会計領域で利用されるレポートを、ユーザーの要望に応じて柔軟なレイアウトで作成できるツールです。複雑なプログラミングなしに、単一のテーブルからデータを取得し、表示形式を調整できます。

ABAP

ABAP(Advanced Business Application Programming)とは、SAPシステムを構成するプログラミング言語です。SAPシステムのアドオン開発や、既存機能の拡張、レポート作成などに用いられます。

Add-on プログラム

SAP ERPなどの標準機能では対応できない顧客固有の業務要件を満たすために、主にABAPで開発されるプログラムのこと

B/S

特定時点(通常は期末)における企業の財務状態、つまり資産、負債、純資産の状況を一覧で示す財務諸表です。「どのくらい財産があり、借金はどのくらいか」が分かり、企業の安定性を評価できます。

B/S勘定

資産、負債、純資産など、企業の財務状態を示す項目です。期末時点の残高が次期に繰り越され、貸借対照表(B/S)作成の基礎となります。例えば、現金、売掛金、買掛金などがこれにあたります。

BAPI(Business Application Programming Interface)

SAPシステムが提供する標準化された汎用モジュールであり、外部システムからSAPのデータや機能にアクセスするためのインターフェースです。

BAdI(Business Add-In)

BAdI(バディ)は、SAP標準プログラムに後から機能を追加(拡張)するための仕組みの一つです。SAPがプログラム内にあらかじめ用意した特定のポイントに、ユーザーが独自開発したABAPコードを差し込むことで、標準の動作を変更したり機能を追加したりできます。

BI(Business Intelligence)

企業の様々なデータを収集・分析し、経営上の意思決定に役立てる手法や技術のことです。SAPには「SAP BusinessObjects Business Intelligence Suite」などのBIツール群があり、大量のデータを分析・可視化するために利用されます。

Basis

SAP社のERPシステムを稼働させるための基盤となるミドルウェアのことです。OSやデータベースの種類に依存せず、SAPアプリケーションを安定して動作させるための重要な役割を担っています。

CO-CCA(原価センタ会計)

管理会計(CO)モジュールの一部で、組織内の費用発生源である原価センタごとの費用を計画、収集、配賦、分析する機能です。責任範囲ごとの費用管理と実績分析を通じて、コストコントロールと効率化を支援します。

CO-PA(収益性分析)

管理会計(CO)モジュールの一部で、市場セグメント(得意先、製品、地域など)ごとの収益性と原価を詳細に分析する機能です。売上高と原価を紐付け、損益計算書を作成することで、経営意思決定を支援します。

CO(管理会計)

会社の中でのお金の使い方や業績を見える化・管理・分析するためのSAPのモジュールです。部門ごと、プロジェクトごと、作業ごとに、コストや利益の情報を細かく追跡できます。

D/C

会計では、すべての取引を「借方(かりかた)」と「貸方(かしかた)」という2つの側で記録します。英語で借方はDebitと貸方はCreditで表しています。

Dynpro

SAPシステムでユーザーインターフェースを構築するための技術の一つで、レポートプログラムでは実現できない複雑な画面の生成や、複数画面の画面遷移順序の指定などを行うことができます。

ECC

ECC (ERP Central Component) は、SAPの旧主力基幹業務システムです。財務、ロジスティクス、人事など企業の主要業務プロセスを統合管理し、S/4HANA登場まで多くの企業で利用されました。SAP ERPとも呼ばれます。

ERP

ERPとは、企業資源計画(Enterprise Resource Planning)の略で、企業の様々な業務プロセスを統合的に管理するシステムのことです。

FBデータ

全国銀行協会(全銀協)が定めるフォーマットで作成された振込データのことで、SAPシステムでも利用されます。

FI-AA(固定資産管理)

SAP FI-AAは、会社が持っている「大切なモノ」― たとえば建物、車、パソコンなどの管理をする仕組みです。いつ買ったか、いくらで買ったか、古くなってどれだけ価値が下がったかなどを記録します。日本の償却資産税の申告にも対応しています。

FI-AP(債務管理)

財務会計の買掛金モジュールを指します。SAP Financials (FI)の中核コンポーネントであり、仕入先関連の取引と財務データをすべて処理します。基本的に、FI-APは企業が商品やサービスに対して仕入先に支払うべき金額を管理します。

FI-AR(債権管理)

財務会計の売掛金モジュールを指します。顧客との金銭取引を管理するモジュールで、商品やサービスの販売後、顧客からの代金回収までの一連のプロセスをサポートします。SAPの販売管理(SD)と連携し、売上と会計をスムーズに結びつけ、入金処理、未収金の管理、債権状況の把握にも役立ちます。

FI(財務会計)

SAP ERPシステムの中核を成すモジュールの一つで、企業の財務取引や会計業務を管理するために使用されます。FIは "Financial Accounting(財務会計)" の略であり、企業が正確かつリアルタイムで財務データを記録・報告するための重要な機能を提供します。

G/L勘定

企業の全ての財務取引が集約される総勘定元帳の勘定のことです。B/S勘定とP/L勘定の両方を含み、企業会計の基盤となります。個別の取引は補助元帳で管理され、その集計がG/L勘定に転記されます。

Note

SAPシステムにおける修正プログラムやエラー解決策をまとめた文書のことです。SAP標準機能の不具合を修正したり、機能改善や設定変更に関する情報を掲載しています。

P/L

特定の会計期間(例:1年間)における企業の経営成績、つまり収益と費用の発生状況を示し、最終的な利益または損失を明らかにする財務諸表です。「どのくらい稼いで、いくら費用がかかったか」が分かり、企業の収益力を評価できます。

P/L勘定

収益と費用を記録する勘定です。期間中の損益を表し、期末に集計されて残高は次期に繰り越されずゼロになります(利益剰余金へ集約)。損益計算書(P/L)作成の基礎で、売上高や給与などが該当します

S/4 HANA

SAP社が提供する次世代のERP ソリューションです。インメモリデータベース「SAP HANA」を基盤としており、リアルタイムなデータ処理と分析を可能にします。

S/H

会計では、すべての取引を「借方(かりかた)」と「貸方(かしかた)」という2つの側で記録します。ドイツ語で借方はSOLL(S)と貸方はHABEN(H)で表しています。

SAP Fiori

SAP S/4HANAなどのSAPシステムをより使いやすくするための新しいユーザーインターフェース(UI)です。従来のSAP GUIに比べて、シンプルで直感的なデザインを採用し、モバイルデバイスでも快適に利用できる点が特徴です。

SAP クエリ

SAP ERPに標準搭載されている参照系の機能で、テーブル情報を一覧検索し、参照できるプログラムのことです。

SAPGUI

SAPシステムを利用するためのWindows、Java、またはWebベースのグラフィカルなユーザーインターフェースです。ユーザーがSAPの機能にアクセスし、データを入力・照会・操作するためのクライアントソフトウェアで、一般的なPC上でSAP操作を可能にします。

User Exit

SAP標準のプログラムに、顧客独自の処理を追加するための拡張ポイントです。